最近、ボランティアの帰りに、あるファストフード店に寄ってよくコーヒーを飲みます。
ある日、いつものようにカウンターで注文を言い終わり、「以上でお願いします」と店員さんに告げた後に、店員さんが私の顔を見ながらこう言いました。
「お召し上がりですか?」
一瞬意味が分からなくて、「ん?」と首をかしげてしまいました。
(お、お召し上がりだから買ってるんですけど……)
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店員さんは私がうまく聞き取れなかったと思ったみたいで、もう一度笑顔で「お召し上がりですか?」と言ってくれました。
今度は、人差し指を下にさすジェスチャーも加えて。
それでようやくわかりました。
(あ、店内で食べていくのか?ってことか!)
「はい、店内で」と私が言うと、店員さんはトレーを用意して、手早く会計の準備を始めてくれました。
う~ん、そういう時は「店内でお召し上がりですか?」って聞くのが日本語として正しいのではないだろうか……。指をぶんぶん指すのも接客的にもちょっと……。
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見たところ、その店員さんは高校生か大学生ぐらいで、まだアルバイトを始めたての感じでした。
たぶん、先輩アルバイトの言葉遣いを、あまり意味を理解せずに、そのままテンプレとして使っているんだろうなあ……。
これは優しく注意してあげた方がいいのだろうか。
しかし、めんどくさい客と思われないだろうか。
む、難しい問題だぁ……。
そんなことを考えているうちに、あっという間に私の注文した商品は運ばれてきて、私はモタモタと空いている席に着席したのでした。
私が飲食店でアルバイトをしていた平成中期~後期は、今と違って「カスハラ」という言葉はありませんでした。
お客さんも結構きつめに注意してくる方が多く、私もよく言葉遣いを注意されました。
例えば、「Aセットの方でよろしいですか?」という聞き方をすると、「~の方ってなんだ!方というのは方角以外に使う言葉ではない!正しい日本語を使いなさい!」とか。厳しっ!!
カウンターに立つの怖くなったときもあったけど、指摘自体は正しかったので、荒療治的にある程度身に着いた部分もあるなあと思い返しています。
※決して「おかげさまで」的な話ではないです!!
※注意や助言はありがたいですけど、言い方は考えないとただの八つ当たりです♪ ダメ絶対♪
今は私が働いていた時に比べて、従業員の方もかなり守られるようになったと感じます。
飲食店だけでなく、病院や市役所にも「カスハラには厳正に対処します」のポスターがたくさん貼られるようになって、店員さん・職員さんに客が詰め寄っているような場面にも遭遇しなくなりました。
(いい世界だ……。この時代にバイトしたかった……。)
その分、お客さんから注意を受ける機会も減っているのかな~?
でも、言う人はそんなポスターには目もくれないで言いたいこと言うかぁ。
もしかしたら、10代ぐらいの人たちの中で、
「お召し上がり」=「イートイン」という意味で定着している可能性があるんじゃないかなあとも思いました。
誤用が正解として定着していくパターンもあるので、もしかしたら数十年後には「お召し上がりとは店内で飲食をすることである」みたいな広辞苑の項目ができている……かもしれない?
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そして先日、同じお店に行ったら、またカウンターでその店員さんに接客をしてもらえました。
今日もぶんぶんジェスチャー付きで「お召し上がりですか?」と言うだろうかとちょっとだけドキドキしていたら、彼女はにこやかに言いました。
「店内でお召し上がりですか?」
指をぶんぶん指すジェスチャーなしで。
あ、誰かに注意されたんだろうか……。

一件落着です。(笑)